ICCについて

複合材料への挑戦

複合材料(Composites)とは、2つ以上の異なる材料を組み合わせた材料であり、組み合わせた材料の強みを併せ持つことで高い性能を実現します。例えば、土木建築分野で主に使われる鉄筋コンクリートも引張りに強い”鋼”と圧縮に強い”コンクリート”を組み合わせた複合材料といえます。

一方、ICCで取り組む複合材料は、炭素繊維などの強化繊維と、それを固める樹脂を複合化することで、軽量で強く、錆びない構造材料です。現在、炭素繊維と樹脂の複合材料(CFRP: Carbon Fiber Reinforced Plastics)は航空機や自動車、船舶、風力発電ブレード(羽根)などの構造材料として利用が拡大しています。
CFRPの軽く、強く、錆びない特性は、モノの大型化、軽量化、長寿命化に欠かせないメリットです。例えば、CFRPを用いることで、航空機は軽量化し燃料費が大幅削減、風力発電ブレードは大型化し発電効率と自然エネルギー自給率が向上しています。

ICCでは、さらに社会的インパクトが大きいインフラ構造(橋、建物)へのCFRP適用を推し進めています。インフラ構造へ用いることで、長寿命化しメンテナンスコストを大幅に削減できることや、軽量化により施工性が向上し自由度の高い建築設計が可能となります。

複合材料は、材料の組み合わせによって多種多様な機能を付与でき、より高性能な製品を生み出します。ICCでは、複合材料の適用技術を研究し、企業の製品開発までを一貫して支援することで、社会に大きなイノベーションを起こします。